虫歯・歯周病予防で笑顔を守る:予防歯科のいろは

彩り豊かな人生を送るための口腔ケア(デンタルケア)ブログ

オーラルケアに必要な1つのマインドセット

ここまでで、一通り「予防歯科のいろは」に
書きたい記事は9割書けました。

今後も新情報をつかんだり、
新しい歯磨き粉をテストしたときは
更新すると思います。

が、ブログ開設当初に書きたいと思っていた
記事のほとんどは、ここまでです。

今回からは全体のまとめや、
ちょっとした細かいTipsを話します。

今日伝えたいのは、予防歯科の考え方。

いわゆるマインドセットというものです。

予防歯科はやることをやれば結果が出ます。

 

ただし、私たちは予防歯科のために
生きているのではありません。

あまりに予防歯科を重視し過ぎると、
お金・時間・労力がどんどん
飛んでいきます。

しかし私たちは予防歯科をキッカケとして、
人生の充実度や幸福度を上げないといけないのです。

そのための心構えを今回は解説します。

収穫逓減の法則(ベルカーブ)

私が予防歯科に限らず、
あらゆる物事の目標達成において、
必ず意識している考え方です。

収穫逓減の法則は一言で言うと、
「やり過ぎてはいけない」
ということです。

物事を、

時間や費用 vs 効果

という構図で考えたとします。

そして多くのケースだと、
最初は時間や費用をかければかけるほど、
効果が上がるのです。

しかし、だんだん時間や費用をかけても
効果が上がらなくなってきます。

それどころかあるラインを境に、
かえって効果が下がっていくのです。

これが収穫逓減の法則です。

たとえば、筋トレをするとします。

腕立て伏せは1日50回なら
どんどん筋肉が育つのです。

それで50ポイント分の効果を得られるとします。

では、1日100回やったら100ポイント分の
効果を得られるかと言うと、効果は
80ポイント程度に下がるのです。

最初に50回は効果が高くても、次の50回では
リターンが下がってしまうんですね。

さらに、150回やっても100ポイント、
200回やっても110ポイントなど、
ピークを越えるとどんどん
リターンがなくなります。

それどころか1日300回などやり過ぎると、
体がエネルギー不足に陥ります。

すると体は自身の筋肉を分解し、
運動のエネルギーに当て始めるのです。

そのため、かえって筋肉が萎みます。

最悪、関節を痛めてしまい筋トレ自体が
できなくなるケースもあるのです。

 

これが収穫逓減の法則(ベルカーブ)

物事はピークを越えると効果が
ほとんど伸びなくなる上に、
越え過ぎると逆効果になります。

だから結果を出したいなら、
ベルカーブがちょうどピークに達する時点で
止めてしまうのがもっとも効率的です。

100の努力で100の結果を出すよりも、
40の努力で80の結果を出すほうが、
時間・労力を節約できます。

すると余った60の時間・労力を使い、
他のことができるのです。

予防歯科もこの法則に当てはまります。

知識を細かく学び過ぎたり、
いろんなグッズを使い過ぎたり、
ケアをやり過ぎたりしても、
ほとんど効果は伸びません。

それよりは基礎をキッチリやれば、
虫歯・歯周病・知覚過敏・着色・口臭など、
一通りカバーできるのです。

私たちは、オーラルケアのために
生きているのではありません。

時間・労力・お金を取られ過ぎないよう、
バランスを取りましょう。

そのためのポイントは3つです。

オーラルケアの秘訣1.細かく考えなくていい

医学を学ぶと、私たちは細かく勉強し過ぎてしまいます。

「フッ化ナトリウムとモノフルオロリン酸ナトリウムはどっちがいい?」

「このオーラルケアグッズが新しく出たけど必要?」

「このマウスウォッシュはどう?」

が、そこら辺を細かく考え過ぎても、
結果はほとんど変わりません。

一般人は基本をやるだけで良いのです。

虫歯、歯周病になってしまうのは、
細かい部分ができていないのではなく、
基本ができていないせいです。

 

逆に言えば、基本さえできていればOKとなります。

その上で、自分がこだわりたいところを
深掘りするだけでいいんです。

オーラルケアの秘訣2.ケアし過ぎなくていい

ブラッシングの回数や時間はほどほどがいちばんです。

歯磨きはやり過ぎても、ほとんど効果は変わりません。

なんなら、やり過ぎると歯が削れて
知覚過敏の症状が出てきてしまいます。

マウスウォッシュもやり過ぎると粘膜がただれたり、
口内が乾燥したり、悪影響が出るのです。

「ここまでやればOK」というラインまでをやりましょう。

その適切なラインはすべて当ブログで教えてきました。

・ブラッシングは1日1~3回
 時間は5分前後が適度
・マウスウォッシュは使わなくてもいい
 使いたいならブラッシングと合わせて1日1~3回程度

これを目安にケアしましょう。

オーラルケアの秘訣3.とことん探求しなくていい

オーラルケアは学ぶことがいろいろありますが、
勉強はあなたが望む結果が出るまででOKです。

が、多くの人はマニアックになってしまいます。

すでに虫歯、歯周病はケアできているのに、
もっといろんな歯磨き粉を試し、
いろんなケア方法をやり、
いろんなグッズを買ってしまいます。

が、あなたの困っている症状を予防できれば、
もう十分なのです。

 

ただし「ベルカーブを超えていること」を自覚した上で、
こだわりのためにやるのはいいと思います。

私も25種類を超える歯磨き粉を持っていますが、
そんなに要りません(笑)

極論、歯磨き粉は使わなくてもいいわけです。

ただ、好きなのでオタク気質としてやっています。

 

そう割り切ってやるのはいいのですが、
「強迫観念のように徹底してしまう」
「やらなければならないと思ってしまう」
「完璧主義になってしまう」
は不健全です。

「いま結果が出ていればOK」

と考えましょう。

 

そう考えると予防歯科でやるべきことって、
非常にシンプルです。

そんなわけで次回、総まとめとして
オーラルケアのために最低限、
必要なことをまとめます。

そこだけやれば口腔ケアでは、まず困りません。

なので次回話すことだけ徹底しましょう。